断崖絶壁に“愚か者”が挑む孤島 レユニオン100マイルレース
2018年3月21日放送
人生、一寸先は闇
決して油断していた訳ではないのに
何かが起こるグレートレース
今回の舞台はインド洋に浮かぶレユニオン島
険しい山の中をおよそ100マイル(165km)にわたりノンストップで走る
この100マイルという距離には
特別な意味がある
人間が不眠不休で走り続けられる限界
世界中の強者がしのぎを削る
ある者はスピード勝負を仕掛け、ライバルを振り切る
ある者は冷静にペースを守り、相手が崩れるのを待つ
ランナーの前に立ちはだかるのは
火山が生んだ険しい大自然
登っても、登っても終わらない垂直の崖
そして、
気温35度を超える強烈な日差し
肉体はボロボロ
気力もへし折られる
こんなレースにでるなんて正気の沙汰じゃない
人呼んで 「愚か者の100マイル」
「こんなレースに挑むのは“愚か者”しかいない」
と敬意をこめて言われる過酷なレースがある。
インド洋の孤島レユニオンで行われた100マイル(160㎞)レース。
過酷さの理由は世界遺産でもある独特の地形。
恐竜が出そうな深い谷や絶壁に
35度の灼熱が追い打ちをかける。
この超難コースに世界の強者2600人が挑んだ。
栄えある“愚か者”の頂点に立つのは?
トップ争いは大波乱!
選手生命をかけた日本人ランナーの
挑戦も目が離せない!
<レユニオン・レースとは?>
正式名、グラン・レイド・レユニオン GRAND RAID REUNION 2017
毎年10月、フランス領レユニオン島で
行われるトレイルランニングの国際レース。
2017年で25回目(記念大会)。
今回は45か国から、2600人のランナーが出場した。
険しい山の中を、およそ100マイル、
165キロに渡り昼夜を徹してノンストップで走るレース。
あまりにも苛酷なコース設定から、
通称「Diagonale des Fous(愚か者の対角線)」と呼ばれている。
愛すべき“愚か者たち”に
島をあげて温かい応援を送ることから
このレースはとりわけリピーターが多い。
<番組で紹介したおもな出場者>
ジム・ワームスリーさん
(山岳レース歴4年ながら、2017年は5大会で4勝し全て大会記録を更新した。
その驚異的なスピードで「アメリカの弾丸」と呼ばれている。)
アントワーヌ・ギヨンさん
(この大会で優勝1回、準優勝3回し、
レユニオンの戦い方を知り尽くしたフランスの英雄。
正確にペースを守って走るため、ついたあだ名は「メトロノーム」)
大瀬和文さん
(学生時代は大学駅伝の選手、
今は長野の村役場で働きながら山岳レースを続けている。
日本で行われた100マイルレースで優勝したこともある実力派のランナー)
奥宮俊祐さん
(元自衛官で、スタミナを武器に数々の山岳レースで優勝してきたプロランナー。
今大会では上位入賞を目指す。
奥宮と大瀬は同じ大学の陸上部出身で、奥宮が2年先輩)
鏑木毅さん
(日本の山岳レース界の第一人者。
有名な海外レースで上位入賞を果たし、世界で活躍を続けるプロランナーだが、
この大会では過去2回体調を崩してリタイア。)
ブノワ・ジロンデールさん
(フランスの、ほとんど実績のないノーマークのランナー)
レユニオン島大縦断レース
愚か者と呼ばれた2600人
ゴールに辿り着いたもの
志半ばで舞台を降りたもの
完走したのは1830人
最後のランナーは66時間かけ走り切った
グレートレース
来シーズンの戦いはすでに始まっている
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