トランスジャパンアルプスレース
これまでの参加者とレース結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
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2002 | 2004 | 2006 | 2008 | 2010 | 2012 | 2014 | 2016 | 2018 | |
岩瀬 幹生 | 1 | 完走 | DNF | 8 | |||||
加藤 幸光 | DNF | DNF | |||||||
小野 雄司 | DNF | ||||||||
鈴木 伸弘 | DNF | ||||||||
田中 正人 | 1 | DNF | 1 | ||||||
間瀬 ちがや | 2 | 1 | 5 | 4 | |||||
飯島 浩 | 完走 | DNF | 8 | 6 | 13 | DNF | |||
駒井 研二 | 完走 | 3 | 3 | ||||||
高橋 香 | DNF | 2 | |||||||
岩崎 勉 | DNF | DNF | DNF | 21 | DNF | ||||
紺野 裕一 | 2 | 2 | 10 | 2 | |||||
飴本 義一 | 4 | 8 | 2 | ||||||
田中 陽希 | 6 | ||||||||
須田 忠明 | 7 | ||||||||
星野 緑 | 10 | 11 | |||||||
鈴木 基 | 11 | DNF | |||||||
湯川 朋彦 | 12 | DNF | DNF | DNF | |||||
西岡 利泰 | 12 | ||||||||
宮崎 崇徳 | 14 | DNF | 18 | ||||||
山北 道智 | 15 | ||||||||
伊藤 奈緒 | DNF | ||||||||
実井 孝明 | DNF | ||||||||
平井 小夜子 | DNF | DNF | DNF | DNF | |||||
宮下 晋 | DNF | 8 | 7 | ||||||
志村 郷 | DNS | 13 | |||||||
望月 将悟 | 1 | 1 | 1 | 1 | 7 | ||||
船橋 智 | 5 | 5 | 3 | 5 | 2 | ||||
泉 直人 | 7 | ||||||||
井上 智司 | 9 | ||||||||
奥野 博士 | 10 | 10 | |||||||
大西 靖之 | 12 | 10 | 6 | ||||||
木村 正文 | 13 | 3 | |||||||
横内 忠之 | 15 | ||||||||
森本 泰介 | DNF | DNF | |||||||
四俣 徹 | DNF | ||||||||
石田 賢生 | DNF | DNF | 4 | 4 | 10 | ||||
田中 尚樹 | DNF | 16 | DNF | 20 | |||||
阪田 啓一郎 | 2 | 4 | |||||||
小野 雅弘 | 4 | ||||||||
北野 聡 | 6 | 8 | |||||||
小畑 剣士 | 9 | ||||||||
梅澤 功 | 12 | ||||||||
松浦 和弘 | 14 | 6 | 14 | ||||||
東山 高志 | 15 | ||||||||
福山 智之 | 17 | DNF | 22 | ||||||
畠山 洋祐 | DNF | ||||||||
宮林 勝 | DNF | ||||||||
田村 聡 | DNF | ||||||||
良本 卓也 | DNF | ||||||||
町田 吉広 | DNF | DNF | |||||||
朽見 太朗 | 8 | DNF | |||||||
大原 倫 | 9 | 9 | |||||||
西田 由香里 | 11 | ||||||||
雨宮 宏樹 | 12 | 10 | 15 | ||||||
米田 英昭 | 13 | 12 | |||||||
佐幸 直也 | 14 | 11 | 4 | ||||||
柏木 寛之 | 15 | 13 | 16 | ||||||
仙波 憲人 | DNF | 19 | |||||||
阿部 岳史 | DNF | ||||||||
江口 航平 | DNF | 16 | 4 | ||||||
山本 寛人 | DNF | ||||||||
中村 雅美 | DNF | ||||||||
千原 昇 | DNF | ||||||||
笹岡 誠 | DNF | ||||||||
石川 晃 | DNF | ||||||||
渡部 祥 | 3 | ||||||||
新藤 衛 | 6 | ||||||||
斉藤 聡之 | 7 | ||||||||
男澤 博樹 | 15 | 11 | |||||||
桑山 史朗 | 17 | ||||||||
吉藤 剛 | 18 | 6 | |||||||
岡田 泰三 | 22 | 20 | |||||||
栗原 葉子 | 23 | ||||||||
恵川 裕行 | 23 | ||||||||
内山 雄介 | 25 | ||||||||
竹内 雅昭 | DNF | 23 | |||||||
村上 貴洋 | DNF | ||||||||
玉置 千春 | DNF | ||||||||
垣内 康介 | 1 | ||||||||
近内 京太 | 3 | ||||||||
鹿野 颯太 | 8 | ||||||||
有吉 俊博 | 9 | ||||||||
阿部 公一 | 12 | ||||||||
片野 大輔 | 13 | ||||||||
高島 伸介 | 14 | ||||||||
古澤 法之 | 17 | ||||||||
星加 博之 | 18 | ||||||||
高田 全希 | 19 | ||||||||
原 一平 | 21 | ||||||||
及川 耕太郎 | 23 | ||||||||
大坪 穂高 | 25 | ||||||||
中野 洋平 | 26 | ||||||||
細田 典匡 | 27 | ||||||||
秋元 恒郎 | DNF | ||||||||
前田 圭紀 | DNF |
トランスジャパンアルプスレースとは?
1. コースが壮大かつテクニカル、そして忍耐と多様である
TJARのコースは日本海と太平洋の海岸をつなぐ約415km。 しかもそのコースは日本でも最も魅力的で有名な日本アルプスの縦走路を含んでいます。 北アルプスの劒岳、槍ヶ岳。 中央アルプスの木曽駒ヶ岳、空木岳。 南アルプスは仙丈ヶ岳から聖岳までを一気に縦走。 標高3000mに達する日本の屋根をつなぐトレイル、 そこからの眺めは日本の登山愛好家なら誰もが憧れる壮大なものに違いありません。
しかし、そのルートは同時に下界の常識が通用しないハードなもの。 険しい岩場、転落すれば命はない危険箇所は数多く、 森林限界を超えた標高ではひとたび風雨が強まれば自分の命が危険にさらされます。
一方、小さな国土に急峻な山岳地帯を持つ日本らしく、 それぞれの山岳エリアは長い舗装路や林道でつながれています。 スタートから劒岳の登山口(馬場島)までは約30km。 上高地に下りてから木曽駒ヶ岳の登山口までは70km弱。 そして南アルプスを下りて畑薙からフィニッシュまでは80km以上。 森の眺めで癒されるとしてもあまりに長い舗装路は忍耐強さが求められることでしょう。
2. セルフサポートにこだわったルール
山の中のトレイルで必要になるものは自分で用意して携行するのはトレイルランニングの特徴ではありますが、 TJARではこのセルフサポートの要素に強くこだわったルールが設けられています。
エイドステーションは設けられず、 225km付近の市野瀬のチェックポイントをのぞいては家族や友人からのサポートも認められません。 食料や装備のデポバッグが置けるのも市野瀬のみ。 補給について他に認められているのは山小屋や食堂での食事や商店での買い物のみ。
さらにレース中の宿泊はテントやツエルトを使った露営のみで、 山小屋等での宿泊や仮眠は禁止。 このためランナーは露営のための装備(ツエルトやマット、シュラフなど)を携行する必要があります。 また、コースのマーキングは一切なされていないため、 ランナーは指定されたチェックポイントをつなぐルートを自ら判断して進む必要があります。
3. 参加するまでの長く険しいプロセス
そしてTJARで最も特異なのが、タフなレースの参加者を選ぶまでのプロセスです。 これほど綿密な選考プロセスがあるトレイルランニングレースは世界に類をみません。 TJARを目標とすることで山岳で必要とされる体力や経験、 知識を次第に身に付けることになることもこの大会の大きな特徴といえるでしょう。
- 参加希望者はまず参加要件を満たす必要があります。 まず「参加資格」として70km以上のトレイルランニングレースを完走した経験と高山での10泊以上の露営経験。 さらに「参加条件」としてTJARを想定したビバーク体験が4回以上あること、などが求められ、 その定義なども詳しく説明されています。
- さらにそれらの要件をみたした参加希望者からTJAR参加に向けた準備度合いなどの基準から選ばれた人が 選手選考会(60人)に参加することができます。
- 選手選考会ではロード、トレイルで走る他、夜間のビバークも行い、 これらの実技のあとには筆記試験も行われ、走力以外の山岳での技術や知識も審査。 その審査をパスした人について判定会議が行われます。
- 判定会議で承認された参加希望者と前回大会完走者の人数の合計が本大会の定員(30人)を 超えている場合はさらに抽選がおこなわれます。
- なお、参加要件を満たせば抽選なしで本大会に参加できるのは前回優勝者と選手マーシャルとして参加の実行委員3人の計4人だけ。
4. 「レース」を超えた、総力を尽くしての自分の可能性を試すランナーの姿
こうした他に類をみない独自の特徴をもつTJARは、「レース」を超えた存在だといえるでしょう。 30人という参加ランナーの数の少なさもあって、 TJARの様子を追っていると他のレース以上に先頭から最後まで全てのランナーの存在が際立つようにように思います。
特にランナーが長いと8日間にわたって繰り広げるレースの中でみせる生活感には心を動かされるものがあります。 特に山小屋で山盛りのカレーを平らげる姿は欧州のレースでも北米のFKTでもみられない日本の山岳らしい、 山を生き抜くたくましさを感じます。そして汗や夜露で濡れたシューズの中でできた足のマメの痛々しさ、 後半のあまりの眠さに苦しむ姿には、それぞれのランナーが何を動機にしてフィニッシュを目指すのか、 想像力をかき立てられます。